お盆の季節の迎え火と送り火|仏壇仏具まつかわ
2021/04/02
迎え火・送り火
迎え火・送り火とは
先祖の霊をお迎えするのが迎え火、送るのが送り火です。
迎え火は先祖の霊が帰ってくるときの目印になり、送り火は私たちがしっかりと見送っているという証になります。
迎え火は家の門口や玄関で行う場合もあれば、お墓で行う地域もあるなど、その形態はさまざまです。
一般的には、家の門口や玄関で、素焼きのお皿の上でオガラを焚いて、先祖の霊を迎えます。
お墓で行う場合は、お墓参りをしたあと、お迎え用の提灯に明かりを灯して、その明かりと共に先祖の霊を家まで導いて帰ります。
ちなみに、故人がはじめてこの世に戻ってくることを「初盆」といい、迷わないで戻って来られるように、家の外に高い柱を設けて提灯をつける「高提灯」で迎え入れます。
お盆は日本ならではの行事
今や仏教行事に取り入れられた形で行なわれている「お盆」ですが、実は、仏教が起源の行事ではないのです。お供物を例にすると、仏教では殺生を忌み嫌うため、動物や魚の肉は取り入れませんが、神道では動物の血肉を嫌うことはなく神饌(しんせん=神様へのお供物)にも獣肉や魚を用います。「お盆」はというと、夏野菜のほかに生魚をお供えします。このようなことから、仏教の行事ではなかったことが分かります。「お盆」とは、江戸時代以前にあった「神仏習合」の思想のもとで始まった日本独自の行事だといえます。
16日のこの日に、お盆の間の一緒にすごした祖先の霊を送り出すことを「精霊送り」とも言われています。この時に「送り火」を焚くことも広くおこなわれています。
ちなみに京都の「大文字焼き」も送り火のひとつです。。